薄明かりのナデシコ

皆さんラブドール撮影楽しんでいますか？　

等身大であればもう人を撮影しているのと何ら変わりないわけで、その技法にはポートレート撮影が当てはまるわけですが、
ポートレートでよく使われる単焦点レンズ（画角）があるのをご存じですか？





カメラ初心者の方のためにかみ砕いて説明しますね。（画角、㎜、焦点距離の概念を理解している方はその２へお進みください）

カメラのレンズは、一般的にズームできるレンズが付属しています。
広い範囲を写せたり、遠くを拡大して写せたりしますよね。
前者を広角、後者を望遠と言います。
同様の表現として「画角」という言い方があります。
広角だと右端と左端と目が作る角度が広くなり、望遠だと狭くなりますよね。
その角度の違いに着目した表現が「画角」というわけです。


単純に広い狭いではどの程度なのか分からないので、カメラ業界では画角に名前を付けることにしました。
それが「○○mm」という表現です。
例えば、昔のカメラはフィルムを使って写しました。
一般的な35mmフィルム1枚のサイズが横35mm✕縦24mmの長方形です。
このサイズの穴を厚紙に開けて、目（網膜）から50mm離した場所から覗いて見える景色、
これが大雑把に言った「フルサイズ換算50mm」の画角だと思ってください。
35mmに近づけると見える範囲が広まり、200mmに離すとかなり狭くなるのが感覚的に理解できると思います。
ちなみに50mmを、近すぎず遠すぎずという程度の意味で「標準画角」「標準レンズ」と呼びます。




フルサイズ換算ってなんぞや？と思われた方もいるでしょう。
今カメラの主流になっているデジタルカメラは、機種によって光を受け取るセンサーの大きさが違います。
canon EOS 5DⅢやSONY α7などは35mmフィルムと同じ受光面積を持っており、
フルサイズセンサー機と呼ばれますが、ボディだけで20-30万するのが普通で非常に高価となっています。
入門用の一眼レフカメラやミラーレスカメラはAPS-Cやマイクロフォーサーズと呼ばれ、
面積にしてフルサイズの半分から1/4ほどの受光面積のセンサーを積んでいます。
ちなみにiPhone7の背面カメラは画素数こそ1200万を誇りますが、センサーサイズは小指の爪の半分もありません。




それぞれのセンサーサイズがのぞき穴の大きさなので、同じ50mmの距離でも（同じ50mm単焦点レンズを付けても）
のぞき穴の大きさによって見える範囲が違うことが分かりますよね？　
例えば面積およそ半分のAPS-Cセンサーを積んだカメラに50mmレンズを付けると、
見える範囲はフルサイズに50mmを付けたときより若干狭くなります。
この範囲はフルサイズセンサーに80mmのレンズを付けたときに見える範囲と同じなので、
「APS-Cセンサーに50mmレンズ」で見える画角のことを「（フルサイズ）換算80mm」と言うのです。
APS-Cなら1.6倍、マイクロフォーサーズなら2倍を、付いているレンズに掛けた数値が「（フルサイズ）換算画角」になります。




これをカメラマンが認識していないと会話が成り立たなくなります。
例えばそれぞれキヤノン5DⅢ（フルサイズ）とニコンD7500（DX≒APS-C）とオリンパスOM-D（マイクロフォーサーズ）
を持った３人が写真を撮っていて、全員が50mm単焦点レンズを付けて撮影しているとします。
「今何㎜のレンズで撮ってます？」という質問には全員「50mm単焦点です」と答えればいいのですが、
「今どんな画角で撮ってます？」には「（換算）50mmです」「（換算）80mmです」「（換算）100mmです」と答える事になります。
それが画角＝見えている範囲を示す言葉だからです。

言い換えるなら重量と質量の関係ですね。

長くなったのでその2に続きます(笑)

追伸：ニコンD750をDXフォーマットと記載していましたが、正しくはD7500 でした。
訂正してお詫びします<（_ _）＞